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February 07, 2008

パドリング考 6回目

6回目は曲がるための漕ぎ方です。

 ラダーがあるから曲げるための漕ぎを知らなくて良いと言う人が時々いるようですが、これは大きな間違いです。しっかり艇を曲げる技術を会得してください。(それほど難しいことではありませんので)

 シーカヤックなどのラダーは艇を曲げるのにとっても便利ですが、本来、艇を急に曲げるためのものではありません。海峡など早い潮の流れをダイレクトに横切る時に、つまり、長い長いフェリーグライドをしなくてはならない時に片腕だけに掛かる負担を軽減するためにあります。(って聞いたことがあります)

 別に道具ですからどんな使い方をしても良いのですが、とても大きなデメリットがあります。それはラダーはワイヤーや紐で操作するため、トラブル(故障)が多いのです。出したラダーを曲げたまま動かなくなってしまい、収納もできなくなったらどうなるでしょうか。考えただけでもゾッとします。まぁ、シットオントップでしたら後ろに移動して収納することは出来るんでしょうけど、波が高くなったりして容易に船の上を移動できない時に限ってトラブルは起こるものです。

 ですからシーカヤックの世界でもラダーの有無は賛否両論なのです。フィッシングカヤックには無くても良いと思っています。あっても良いですし,否定まではしませんけど、ラダー無しで艇を曲げる技術だけは覚えて欲しいです。

○スイープストローク

 向きを変えるときに使います。ポイントは「艇の遠い方を」「前からしっかり後ろまで」漕ぐことです。
右方向へ艇を曲げるとしたら、右のワキをしめて、左手をしっかり伸ばし、「前からしっかり後ろまで」「艇から遠い方を」半円を描くように漕ぎます
目線は進む方向、つまり右方向です。

 メリットは推進力を(比較的)失わずに方向を変えることができます。
 デメリット?フィッシングカヤックは直進性が強いのでしっかり遠くを漕がないと曲がりにくいです。長い艇の場合は特に曲がりにくいかと思います。

フォワードストローク同様に艇にダイレクトに力を伝えるために「足で蹴ること」がとても重要です。足で蹴るか蹴らないかで艇の動きが違うことをフォワードストローク以上に実感できると思います。漕いでる側の足で蹴ります。

 漕いでるときや漕ぎ終えた後に艇がグラグラしないように気をつけます。グラグラするとせっかくの旋回動作が失われてしまいます。あくまで艇がスムーズに動くように心がけます。

 ちょっとおまけですが、フォワードストロークと組み合わせると、リズムをあまり崩さずにスピードを比較的落とさないで目的の方へ進めることが出来ます。
つまり、左だけ艇より遠くを漕ぎ、右は普通にフォワードを漕ぐ....を繰り返すと直進しながらゆっくり旋回し目的の方向へ向かう感じです。
 この場合は「遠い方を漕ぐ」基本は同じですが、「前から後ろまで漕ぐ」はある程度加減する感じですね。


○バックスイープ(またはスターンラダー)

 メリットは簡単に向きが大きく変えられます。
 どんなラダーでもラダーによって推進力は失われます。つまりデメリットは推進力が失われることです。
 ですから波が高い時には、推進力が失われバランスを崩す原因となるバックスイープで向きを変えるのは若干危険です。でも、波が高くない時は大きく向きを変えられるので便利です。

 漕ぎ方は特に難しいことはありません。スイープストロークを後ろから前に行うだけです。当然ですが、パドルの背面が水を受けることになります。
 直進してる時に後ろにパドルを入れて操作するとスターンラダーになりますし、停止あるいは、後退してる状態で後ろから前方向へ漕ぐとバックスイープと呼び方は違いますが、やってることはほぼ同じと考えて良いです。

 定位置でターンしたい時はスイープストローク→バックスイープを繰り返すことにより出来ます。つまり、右方向に旋回するときは左でスイープ、右でバックスイープという感じです。
 もちろんスイープストロークだけ、あるいはバックスイープだけでも定位置ターン出来ますが、スイープストローク→バックスイープとより効率的です。


 このほかにバウラダー(パドルを前方向に入れるラダー)やリーニング(カヤックを傾ける)などカヤックにはたくさんの技術もありますが、直進性が強く、速度もそれほど速くないフィッシングカヤックでは実用的ではないのでここでは割愛します。

 リーニングぐらいは試しても良いかもしれませんね。しっかり艇が直進した状態でどちらかのお尻にしっかり体重をかけて艇を少し傾けてあげると、どっちかにちょっとだけターンします。(どちらにターンするかは艇の種類によって違いますが、だいたいのフィッシングカヤックはバイクと逆の方かと思います。)艇自体の左右のバランスがしっかりしてるので、難しいし、無意味かもしれませんが....

 次回はスカーリング(予定)ですが、これは図を書かないと説明しづらいのと、書いてる暇がちょっと無さそうなのでしばらく先になるかと思います。

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Comments

はじめまして
 パドリング考参考になります。足で蹴るというのは、足先に力をかける程度なのか。本当に蹴る程度なのか。?リバー艇ではよく使うことなのでしょうか。
今は冬眠中なので実践できませんが来月は出漁しますので試してみます。

Posted by: yosi | February 07, 2008 at 03:13 PM

yosiさん、
J-yamadaさんではないのですが、私の場合は、車のクラッチペダルを踏む位のイキオイで蹴る事が多いです。
コレはリバーだけではなく、カヤック全般に言えることです。(まぁ、普段はそんなに意識していないですけどね…)
ただ、私も含めシットオントップカヤッカー全体に言える事なのですが、フットレストとシート、バックレストをしっかりとセッティングしていない方が多いように思います。キチンとセッティングすると、自然に上半身の捻りなどがボートに伝わり、効率の良いパドリングが可能になります。
お試し下さい。

yamaさん、いつも横から乱入失礼しました。

Posted by: ネオファン | February 07, 2008 at 04:43 PM

 「クラッチペダル踏むぐらい」ってなかなか良い表現ですね。確かに「蹴る」より「踏む」って感じかも。ネオファンさん、アドバイスありがとう。
 足先に力をかける程度だと違いは分からないと思うので、まずは結構強めに踏んでみてください。だんだん加減できて来ると思います。

 ちょっと書き忘れましたが、フォワードの理想は「キャッチしたところまで艇が進む感覚」と言うのと同じように、スイープストロークの理想は「パドルが水をキャッチした位置は動かないで、体のひねりと足の踏み込みで艇の方が旋回方向に回っていく感覚」です。
 上手くできた時に感じてもらえると思います。

ネオファンさん>
 書き込み歓迎

Posted by: J-Yamada | February 07, 2008 at 05:07 PM

最近はいろいろ参考にして漕いでいます!やはりラダーがあると曲がりにくいですよね。質問です。足でけるのがクラッチぐらいとのことですが強くやると左右に結構揺れるんですが普通にパドリングしてるときもそれぐらい力をいれるんですか?

Posted by: はじけよう | February 07, 2008 at 06:57 PM

はじけようさん>
いつも質問ありがとうございます。
左右に揺れますか? そういえば、「グラグラしないように」って書きましたが、グラグラさせない方法は書いてませんでしたね。(笑)

直接見れないので原因までは分からないのですが、たぶん、漕ぐ長さ(ストローク)が短くて、力が強いのではないかなと思います。蹴りも同様に ながーーく 踏み込んでいく感じです。漕ぎも蹴りも最初はやや弱めで艇の旋回を感じながらだんだん強くしていき、フィニッシュで最大になる感じです。

あとは説明をちょっとしかしてませんが、リーン(リーニング)をするとグラグラしないかと思います。
ターポンでしたらたぶんリバーカヤックと逆だとおもうので、旋回方向と逆側のお尻(右に曲がるなら左のお尻)に体重を乗せて艇をあらかじめ傾けた状態でスイープ試してみてください。(蹴る足、漕ぐ手・体重乗せるお尻が全部一緒の方側です)
 傾けても、あるポイントで止まるので、つまりそこがターンのとき安定していられるポイントです。

 艇を自分から傾けるのにちょっと勇気がいるかもしれませんが、余裕があったら試してみてください。

Posted by: J-Yamada | February 07, 2008 at 10:21 PM

フムフムなるほど!ぐー~っとって感じですね。次やってみます!リーンは今までにもやっています(こうしたら良いんちゃうの?という野性的勘で)しかしあんまり意識してないので次は意識してやってみます!

Posted by: はじけよう | February 08, 2008 at 12:54 AM

そうですね。 ぐー~っとって感じですね。
たぶんそれだけでグラグラしないと思います。
漕ぎと蹴りのタイミングと強さが良くなれば、リーンは艇の安定感が強いので、あまり重要じゃないかな?って気はしてます。
今日も出撃ですか?羨ましいです。

Posted by: J-Yamada | February 08, 2008 at 10:30 AM

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